研究課題
基盤研究(C)
乳牛用の混合飼料をサイレージとして発酵貯蔵した場合、非発酵の飼料と比べて泌乳牛のルーメン内の微生物体タンパク質合成量は有意に低下せず、発酵貯蔵による影響は認められなかった。発酵混合飼料に含まれる炭素画分のうちルーメン微生物体タンパク質合成にかかわる成分としてデンプンが主要なエネルギー源であった。低分子の化合物としてはマンニトールが挙げられたが、発酵により消費されたスクロースやフルクトース、グルコースと比べてその含量は僅かであるため、微生物体タンパク質の合成への寄与は小さいと考えられた。
畜産 飼料
乳牛用混合飼料のサイレージ発酵による炭素および窒素画分の変化とルーメン微生物のタンパク質合成に関する知見を得た。本研究をさらに発展させることで、発酵混合飼料を調製する酪農現場に対して、飼料原料の選択と配合割合の調節を的確に提案できることが期待される。