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2020 年度 実績報告書

犬の骨髄疾患におけるクローン性の検出および原因遺伝子変異の探索

研究課題

研究課題/領域番号 18K05967
研究機関東京大学

研究代表者

越野 裕子 (後藤裕子)  東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任准教授 (80436518)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード真性多血症 / 犬 / クローン性
研究実績の概要

網羅的解析によるPV症例特異的遺伝子変異の検索
真性多血症 (PV) と診断された2例の雌犬について網羅的解析を行なった。1例はXCIP解析によりクローン性が示されており、1例についてはXCIP解析が不可能であった。いずれの症例についても末梢血単核球を用い、それぞれ抗CD3モノクローナル抗体と磁気ビーズを用いてCD3陽性リンパ球(正常細胞群)とCD3陰性有核細胞(異常クローンを含む細胞群)の2群に分離して解析を行なった。当初の研究計画ではエクソーム解析を行う予定であったが、CD3陽性細胞群から抽出したゲノムDNAのクオリティが十分でないと考えられたことから、腫瘍関連遺伝子を対象としたターゲットリシーケンスに解析方法を変更した。
まず、異常クローン細胞を含むCD3陰性細胞群において特異的に認められた変異のうち、2症例に共通の遺伝子を検索したところ、WT1, RAF1, PTCH1が候補として抽出された。しかし、いずれの遺伝子もサンガーシーケンス法で変異を確認することはできなかった。
カバレッジの閾値、片方の症例のみで認められた変異など、検索条件を様々に変更した結果、CBL、FANCCなどいくつかの遺伝子変異がさらに候補として抽出されたものの、いずれの遺伝子変異もサンガーシーケンスで確認することはできなかった。
今回、有用な候補遺伝子変異が見出せなかった理由として・正常細胞群から抽出したゲノムDNAのクオリティが不十分であった・異常クローン率が低かったために遺伝子変異が抽出できなかったなどの要因が考えられた。今後、異常クローン率を高めるために、赤芽球系細胞の単離を検討する必要があるものと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Measurement of the concentration of serum soluble interleukin-2 receptor alpha chain in dogs with lymphoma2020

    • 著者名/発表者名
      Mizutani Noriyuki, Goto-Koshino Yuko, Kurata Keigo, Fujiwara-Igarashi Aki, Sakaguchi Masahiro, Asada Minoru, Ohno Koichi, Tsujimoto Hajime
    • 雑誌名

      Veterinary Immunology and Immunopathology

      巻: 225 ページ: 110054~110054

    • DOI

      10.1016/j.vetimm.2020.110054

  • [雑誌論文] Comparison of the efficacy of cyclosporine and leflunomide in treating inflammatory colorectal polyps in miniature dachshunds2020

    • 著者名/発表者名
      TANI Akiyoshi, SENO Taisuke, YOKOYAMA Nozomu, NAKAGAWA Taisuke, TOMIYASU Hirotaka, GOTO-KOSHINO Yuko, TSUJIMOTO Hajime, OHNO Koichi
    • 雑誌名

      Journal of Veterinary Medical Science

      巻: 82 ページ: 437~440

    • DOI

      10.1292/jvms.19-0560

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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