本課題では、鹿児島県内のブロイラーの盲腸内容物からサルモネラを分離し血清型と薬剤耐性を調べ、その伝播様式の解明を試みた。2018から2021年における個体からの菌分離率は、各年それぞれ12.5、13.4、21.6、23.6%、鶏群分離率はそれぞれ72.9%、72.9%、89.6%、93.8%と増加傾向を示した。薬剤感受性試験の結果、ABPC、CTX、CFX耐性が2018年に認められなくなった。一方、2018から2020年にかけてS. Schwarzengrundの分離率が上昇するとともにKM耐性が増加し、血清型と耐性獲得との関連性が強く示唆された。
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