• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2018 年度 実施状況報告書

in vivoゲノム編集効率の最適化と疾患モデル動物遺伝子治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 18K06040
研究機関東海大学

研究代表者

三浦 浩美  東海大学, 医学部, 特定研究員 (90599523)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2020-03-31
キーワードin vivoゲノム編集 / 遺伝子治療 / DNA修復系
研究実績の概要

2019年度は、申請者が独自に開発したin vivo遺伝子治療評価系モデルマウスを用いて、標的臓器への遺伝子導入を試みた。また同時に、その際見出された問題点についてシステムを再構築することで、本モデルマウスの有用性を見い出すことができている。具体的には、本モデルマウスを用いて、導入が比較的簡便な卵管上皮と肝臓へのCRISPR関連核酸の導入を行った。その結果、用いるガイドRNAによって、NHEJ修復またはHDR修復のどちらの修復系により遺伝子修復されたかを見分けることができることが分かった。また、ゲノム編集酵素をDNAとして導入するよりもタンパク質として導入する方が、in vivoでのゲノム編集効率を上昇させることができると分かった。本研究計画では、皮膚疾患のin vivo治療も目指しているため、皮膚への遺伝子導入に関しても並行して進めている。皮膚は生体のバリア機能を果たすことからも遺伝子導入が非常に難しい臓器であることが知られている。そのため本研究では野生型マウスを用いた蛍光遺伝子発現ベクターの導入条件の検討を行った。当初の計画では背側の皮膚に導入を試みようとしていたが、注入条件を安定させることが難しく、主に筋層に導入されてしまうことが分かった。そのため、耳を標的とした導入を試みており、比較的安定して導入できることが分かった。しかし注入可能な容量が極めて少ないため、遺伝子導入領域がかなり限局されているといった問題点も残されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

各標的臓器へのデリバリー実験の結果から、モデルマウスや用いるリソースの問題点が明らかになったため、本年度は研究計画よりもやや遅れている。しかし一方で、それら問題点を改善することができたため、本モデルマウスの有用性が広がり、この一連の結果を論文としてまとめているところである。

今後の研究の推進方策

今後は、本モデルマウスを用いて、さらに詳細な各種臓器への導入条件検討を行っていく。また、実際の疾患関連遺伝子を標的としたin vivoゲノム編集を進めていきたい。

次年度使用額が生じた理由

条件検討に費用を要すると見込み使用額を見積もっていたが、システムの問題明らかとなり研究の進歩状況が遅れてしまったため、今年度の使用額の減少に繋がった。次年度以降に、今年度実施できなかった実験を行うため経費使用したいと考えている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Development of a reporter mouse model suitable for evaluation of in vivo genome editing efficiency2018

    • 著者名/発表者名
      H Miura, CB Gurumurthy, M Ohtsuka
    • 学会等名
      2018 Cold Spring Harbor meeting: Genome Engineering: The CRISPR/Cas Revolution
    • 国際学会
  • [学会発表] ゲノム編集効率評価系モデルマウスの開発と評価2018

    • 著者名/発表者名
      三浦 浩美、佐藤 正宏、水谷 晃子、大塚 正人
    • 学会等名
      第41回日本分子生物学会年会

URL: 

公開日: 2019-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi