セントロメアが正常な機能を維持するためには、セントロメア周縁領域<ペリセントロメア>がヘテロクロマチン状態を維持することが必要である。私たちは、機能未知タンパク質ZNF518が、CENP-B依存的にペリセントロメアに導入されることを見出した。さらに、ZNF518がCENP-Bやヘテロクロマチンタンパク質HP1、及びヒストンメチル化酵素G9aと、独立に相互作用することを発見した。以上の結果から、ペリセントロメアに結合したCENP-Bにより導入されたZNF518タンパク質が関与するプロセスを経て、HP1やG9を介して、この領域がヘテロクロマチン化されるという新しい分子機構のモデルが提唱できた。
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