数kbにおよぶ長い一本鎖RNAの構造解析は容易ではない。先人達によるこれまで唯一の成功例(rRNAの二次構造決定)までには20余年を要した。NMRやX-線結晶構造解析等の従来の方法では、より長い、ウィルスゲノムのような一本鎖RNA全長の二次構造を一気に解析することは、現在でも不可能である。 申請者は、原子間力顕微鏡を活用し、この問題の解決に挑戦した。28S rRNAの約2倍長のHCVゲノムRNAの高次構造は複雑である。しかし、多くのDomain は雲母片上で非常に良く展開されて、Main Chain とそれから派生する各種 Domain の分析は可能であった。現在、二次構造モデルを作成中である。
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