跳躍伝導に重要な役割を果たすランビエ絞輪には,多種類の糖タンパク質性細胞外マトリクスが存在しているが,それら個々の機能・役割についてはいまだ未解明の部分が多い.我々の開発したGgレクチンは脳内のランビエ絞輪に特異的に存在する糖鎖を認識して強く結合する新たなランビエ絞輪検出試薬としての利用が考えられるほか,今後結合糖タンパク質の同定やそれらの集積のメカニズムの解明等Gg結合糖タンパク質の性質の理解が深まれば,神経伝達障害等で原因未解明の疾患の病因解明に繋がる可能性もあり,この新たなツールを使って種々の検体を観察し病態との関係を検証することが待たれる.
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