光駆動型イオンポンプであるロドプシン分子によるイオン輸送を、今までにないマイクロ秒オーダーの時間分解で測定するため、本研究では電気生理学的手法にナノ秒フラッシュレーザーを組み合わせた。これにより、サブマイクロ秒オーダーの高い時間分解能で、かつ電気化学ポテンシャル差を正確に制御し、ロドプシンの光反応を1回のみ誘起した際のイオン輸送を測定することに成功した。そして輸送速度、輸送量を定量的に解析することで、光反応サイクルにおける水素イオンや、ナトリウムイオン輸送機構の解析を行った。そして、そのイオン輸送活性に対する細胞のpH環境やナトリウムイオンの影響を評価した。
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