研究課題
基盤研究(C)
小胞体における不要糖タンパク質の分解は、タンパク質に付加されたN型糖鎖からのマンノース刈り込みにより制御される。本研究では、マンノース刈り込みの第1ステップの実行酵素候補であるEDEM2がTXNDC11と分子間ジスルフィド結合を形成することを見出し、TXNDC11がEDEM2の機能に必須なパートナー分子であることを明らかにした。また、これまで困難であったEDEM2-TXNDC11複合体の酵素活性の生化学的な検出に初めて成功した。
細胞分子生物学
本研究によるEDEM2-TXNDC11複合体のマンノシダーゼ活性検出により、遺伝子破壊解析の知見から我々が提唱していた小胞体のマンノース刈り込みの分子機構が生化学的にも立証された。小胞体における不要タンパク質の分解は、細胞の生命活動において不可欠な機構である。TXNDC11によるEDEM2の活性制御の発見とEDEMタンパク質の酵素活性の測定法の確立により、その分子機構の理解がより深まると期待される。