COPIIタンパク質は小胞体膜上の特定の部位ERESに集合し小胞体からの輸送を担う小胞を形成する。ERESは小胞体ネットワーク構造体のチューブ構造やシート構造の縁といった膜曲率が高い部位に形成される。本研究では小胞体ネットワークが破壊された酵母変異体の解析から、ERES形成に重要な役割を果たすSec16の機能が小胞体膜の構造変化により調節される可能性が見出された。また小胞体膜構造の変化がCOPIIタンパク質の膜への集合を制御する可能性も明らかにした。以上の結果からこれまで不明であったCOPIIタンパク質の機能制御と小胞体膜の構造の関連性が示唆された。
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