研究課題/領域番号 |
18K06131
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
宮田 愛彦 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (70209914)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | DYRK1A / WDR68/DCAF7 / FAM53C / Hsp90 / Cdc37 / 分子シャペロン / ダウン症候群 / タンパク質キナーゼ |
研究成果の概要 |
DYRK1Aはダウン症候群や自閉症スペクトラム症候群の発症に関与するタンパク質キナーゼである。DYRK1Aおよび関連キナーゼと細胞内で相互作用するタンパク質の同定を行なった。WDR68/DCAF7に加えて新たにHsp90/Cdc37分子シャペロンがDYRK1B・DYRK4に特異的に結合することを明らかにした。またDYRK1A・DYRK1Bに特異的に結合する機能未知タンパク質FAM53Cを同定した。FAM53CはDYRK1Aと複合体を形成してそのキナーゼ活性を抑制し、核局在を阻害することを解明した。FAM53CはDYRK1Aの細胞内活性・局在を支配する重要な因子であると考えられる。
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自由記述の分野 |
生化学・分子細胞生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DYRK1Aは活性が増大しても(ダウン症候群)減少しても(DYRK1Aシンドローム)ヒトの精神神経系の発生・機能に重大な問題を引き起こし、その細胞内活性の厳密な制御が必須である。今回同定したHsp90/Cdc37分子シャペロンシステムおよび新規タンパク質FAM53CはDYRKファミリーキナーゼに結合してそのタンパク質量・活性・細胞内局在を制御する、重要な因子であると結論された。DYRK1Aの機能異常によってさまざまなヒトの精神神経系の発生・機能異常が生じる事から、結合タンパク質によるDYRK1Aの制御機構の解明はこれらの疾患の分子基盤の理解と将来的な治療の為に大きな学術的・社会的意義を有する。
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