核小体はリボソーム合成を担う場であるとともにリボソーム合成を監視する場でもある。リボソーム合成の異常は核小体ストレスと呼ばれる細胞応答を引き起こし、p53活性化を介した細胞周期の停止や細胞死誘導へとつながる。本研究では、(1) 核小体タンパク質PICT1とその安定化因子Xとの結合がリボソームRNA前駆体によって制御されていること、(2) 核小体ストレスに曝されリボソームRNA前駆体が減少するとPICT1-Xの解離が起ること、(3) その結果PICT1の分解からp53活性化につながる一連の応答が引き起こされることを明らかにした。
|