FoF1-ATP合成酵素の一部であるF1モーターは,ATPの合成/水解の自由エネルギーと回転運動の力学的エネルギーをほぼ100%の効率で行うことが知られている.この高効率は,F1モーターが準静的に動作しているためであると考えられる.そこでF1モーターのエネルギー変換効率が低下するような準静的な動作が出来ないような極端な条件を調べ,高効率の条件,あるいはメカニズムを浮き彫りにすることを目的とした.結果として高温条件でエネルギー変換効率の低下が見られれ,現在,投稿論文を執筆中である.また変異導入によりエネルギー変換効率の下がる変異体に関して解析し,論文を出版して議論することが出来た.
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