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2020 年度 実績報告書

ゲノム合成の基盤技術を自然界でのDNA水平伝播現象をもとに構築する

研究課題

研究課題/領域番号 18K06196
研究機関東京工業大学

研究代表者

金子 真也  東京工業大学, 生命理工学院, 助教 (10399694)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードゲノム合成 / コンティグDNA / 枯草菌 / 応用微生物 / 形質転換 / 核酸 / ゲノム / バイオテクノロジー
研究実績の概要

「枯草菌で複数のDNA断片を効率よく連結させる手法」について、今年度は検証実験としてGFP遺伝子を有する17kbのプラスミドを、2~4断片に分割してPCRで増幅し、これらのDNA断片を同時にプロトプラスト法で枯草菌へ導入して連結できるか確認した。その結果、4断片でも連結してプラスミド化することが確認できたが断片数が増えると効率が低下し、4断片以上の連結は難しいと考えられた。細胞中でDNA断片の連結には相同組み換え酵素RecAが関与しており、組み換え効率を上げるために枯草菌で実績のある誘導型のpXプロモーターの活用を試みた。キシロースを添加することで発現が誘導され、キシロース非存在下ではほぼ発現されないため、想定外の組み換えも抑制できると期待される。枯草菌ゲノム上のRecA遺伝子の上流にpXプロモーターを挿入しRecA誘導型枯草菌株を構築し、上記4断片での連結実験を行った。その結果、期待通り効率の上昇が確認できた。本研究での成果は枯草菌で複数のDNA断片を効率よく連結させるために重要なツールになると期待される。宿主細胞への長鎖DNA導入法に関しては、「溶菌法」を用いてDNAを精製せずに枯草菌から酵母または大腸菌へ50kb以上のDNAを導入できる最適条件が明かになり、汎用的な導入法として活用できる見通しがついた。また「溶菌法」以外の方法として「接合伝達法」を用いて大腸菌から酵母へ70 kb以上のDNAを精製せずに導入可能な条件も判明した。さらに最適なoriT領域を見出し、目的のDNAのみを持つ小型モバイルプラスミドも酵母へ導入できる条件が判明した。しかし動物培養細胞へは、「溶菌法」、「接合伝達法」ともに期待される細胞が得られなかった。セレクションに問題があるのか、さらに効率(条件)に問題があるのか、改めてストラテジーを練り直す必要があると思われる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] ゲノムを創り、細胞に導入する;ゲノム合成技術の新展開2021

    • 著者名/発表者名
      金子 真也
    • 雑誌名

      BIO Clinica

      巻: 36 ページ: 98-102

  • [雑誌論文] ゲノム合成の基盤技術を自然界でのDNA水平伝播現象をもとに構築する2020

    • 著者名/発表者名
      金子 真也
    • 雑誌名

      Medical Science Digest

      巻: 46 ページ: 51-54

URL: 

公開日: 2021-12-27  

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