「異なる生物同士がどのように協調しあえるのか?」という問題は、自然界だけではなく我々人間社会においても常に重要な問題である。数理学的には少数で協調-非協調の二択などの限られた状況における解析などが行われているが、自然界や実社会のように無数の参加者があらゆる選択肢を持つ条件で理想的な答えを見つけるのは不可能である。マメ科植物は7千万年以上も根粒菌と相利共生を行っており、共生パートナーによる裏切り・不正などがほとんど問題にならない。我々が発見した「信賞必罰」を明確にして誠実なパートナーを維持する仕組みは、協調関係を築いて維持するための究極の答えであると期待される。
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