本研究では、ペプチド作動性チャネルであるFMRFamide作動性Na+チャネル(FaNaC)の細胞外ドメイン構造とチャネルの活性化に焦点をあてた研究を展開した。FaNaCの細胞外ドメインには、構造の維持に関わる7対のSS結合が存在する。それらを個別に破壊した変異体を解析した結果、サム領域の維持がFaNaCのFMRFamide応答性に必須であることが明らかにされた。さらに、サム領域近傍のフィンガー領域に存在する芳香族アミノ酸の点変異体解析とFaNaC構造モデルを用いたドッキングシミュレーションにより、FMRFamide応答性に関わる部位の同定に成功した。
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