研究課題/領域番号 |
18K06341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 鳥取大学 (2020) 学習院大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
井上 武 鳥取大学, 医学部, 准教授 (40391867)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 環境適応 / 環境応答 / 環境変化 / 行動生理 / 腸-脳軸 / 定量行動 / プラナリア |
研究成果の概要 |
動物が環境変化に応じて適応的に行動を変化させることは生存戦略に重要であるが、その機構の大部分は不明であった。本研究では、行動様式を環境適応的に変化させる機構について、プラナリアをモデルとして解明することを目的とした。脳と末梢神経系との相互作用に着目して解析を行った結果、末梢の咽頭神経系が個体の摂食行動を決定していることを明らかにした。また、環境水中のカルシウムイオン濃度が匂い感受性に作用することも明らかにした。本研究の成果は、これまで脳から末梢に一方的に指令を送っていると考えられてきたが、反対に末梢の感覚器や神経細胞が主体となって個体行動を決定する機構の発見を示すものである。
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自由記述の分野 |
行動生理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物行動における環境適応性の複雑な作動原理については大部分が不明である。本研究では、環境変化に伴ってプラナリアが出力行動を適応的に選択する現象に着目し、その機構を非常に単純な原理として理解しようとする点が独創的であり、学術的に意義深い。また、水生生物であるプラナリアの行動様式の機構に関する研究は、SDGsの「産業と技術革新の基盤をつくろう」および「海の豊かさを守ろう」という目標に貢献する。
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