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2020 年度 実績報告書

ニューロエピジェネティカルな制御による高次脳機能の発現機構

研究課題

研究課題/領域番号 18K06349
研究機関岡山大学

研究代表者

宮地 まり  岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (50349255)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード神経細胞 / 終末分化 / 核内構造 / 遺伝子発現制御 / 神経特異的遺伝子
研究実績の概要

DNAトポイソメラーゼIIβ (top2b)は,神経細胞の終末分化過程で神経特異的遺伝子の発現誘導に必要である.Top2bの神経系における機能解明のため,モデル生物であるメダカを用いて個体レベルでの解析を行なった. CRISPR-Cas9系を用いてメダカtop2b変異体を作出した.CRISPR-Cas9による切断領域は,翻訳開始点に近いexon2とtop2bの酵素活性中心近傍のexon20の2カ所を選択した.exon2でin/delが生じるがin-frameでC末端まで翻訳される2系統 (2-1-1, 2-1-3)と活性中心の直前でframe-shiftが起きて,それ以降の配列を持たない系統 (20-1),計3系統を維持することとした.いずれの系統も,ホモの変異体は孵化後1週間以内に致死となったため,ヘテロ変異体で維持した.20-1系統の孵化直後の稚魚を用いてその尾部でgenotypingを行い,ホモ,ヘテロ,野生体の頭部のRNA-seqを行った.その結果,ホモでは野生体に比べて長い遺伝子の発現が顕著に低下していた.ヘテロ変異体でも程度は低いものの,ホモ変異体と同様の遺伝子で発現の低下が認められた.以上の結果から,メダカでもtop2bは長い遺伝子の転写に重要であることが示された.長い遺伝子には,多数の精神神経疾患に関与する遺伝子が含まれていたことから,今後ヘテロ変異体の行動実験で社会性行動に異常がないか検証する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Topoisomerase IIβ targets DNA crossovers formed between distant homologous sites to induce chromatin opening2020

    • 著者名/発表者名
      Miyaji Mary、Furuta Ryohei、Hosoya Osamu、Sano Kuniaki、Hara Norikazu、Kuwano Ryozo、Kang Jiyoung、Tateno Masaru、Tsutsui Kimiko M.、Tsutsui Ken
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 10 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-020-75004-w

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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