本研究では,モデル脊椎動物であるメダカを用いて遺伝学と行動学的解析を組合せることにより,トポIIβが神経機能に重要な遺伝子の発現を制御する機構と,その破綻が高次脳機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的として行った.ゲノム編集法によりトポIIβ遺伝子に変異の導入された3系統を樹立した.トポIIβホモ接合変異体は孵化後1週間以内に致死となることを明らかにした.孵化直後のホモ,ヘテロ,野生体頭部を用いてmRNA-seqを行った結果,多数の神経特異的遺伝子の発現が減少することが明らかとなった.現在社会性行動に着目し,行動評価実験を行なっている.
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