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2021 年度 実績報告書

造卵器・造精器形成に基づく陸上植物基部大系統の質的分子系統解析

研究課題

研究課題/領域番号 18K06376
研究機関金沢大学

研究代表者

小藤 累美子  金沢大学, 生命理工学系, 助教 (40324066)

研究分担者 山田 敏弘  大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70392537)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードコケ植物 / 生殖器官 / 造精器 / 造卵器 / 遺伝子発現 / ツノゴケ / 生殖進化
研究実績の概要

本研究は、コケ植物に共通する造精器・造卵器の形質および発生遺伝子を探索することを目的としてしており、昨年度の知見をもとにさらに解析を進めた上で、Anthoceros agrestis Oxford系統を用いて網羅的発現解析を行った。
昨年度の知見から、生殖器官を形成しないメリステムの採取は不可能であることがわかった。また観察を進めたところ、 (1) いずれの個体でも最初の生殖器官は造精器であったが、2つ目以降は造卵器が形成される個体およびメリステムが半数程度存在していることがわかり、また (2) 水の添加を控えて培地の表面が濡れていない条件での培養により、造精器形成期間を延ばすことができたものの、半数程度の個体やメリステムでは造卵器の形成が見られたことから、初期発生段階の生殖器官を含め全てが造精器のみとなるメリステムの採取は不可能であると判断した。
そこで、造卵器のみを形成する時期の葉状体19個体から、メリステムを含む組織片(以下造卵器メリステム)と、メリステムの周辺から伸びたローブの組織片を、それぞれ800細胞程度になるように採取し、Kubo et al. (2019)のsingle cell RNA-seq法を用いて計38個のライブラリーを作成した。HiSeqXでシークエンスしてDEG解析したところ、造卵器メリステムとローブの双方で発現する遺伝子はアクチンやチューブリンを含む9570個、ローブで2倍以上の発現上昇が見られた遺伝子が1078個、造卵器メリステムで2倍以上の発現上昇が見られた遺伝子が1020個検出された。後者には、ゼニゴケで造卵器・造精器形成を制御するRKD遺伝子が含まれており、RKD遺伝子がコケ植物で共通して生殖器官の発生に関与する可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] ツノゴケの組織と形態2021

    • 著者名/発表者名
      小藤 累美子, 嶋村 正樹
    • 雑誌名

      植物科学最前線

      巻: 12 ページ: 206

    • DOI

      10.24480/bsj-review.12d4.00217

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-12-28  

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