1)「水田」の微小甲殻類では、湛水期間が相対的に長い「湖沼・ため池」の微小甲殻類よりも、リボソームRNA遺伝子のコピー数が多い可能性を、定量PCR法を用いて検討したが、その仮説を支持する結果は得られなかった。2)「湛水」時期が大きく異なる「水田」が混在すると、地域全体の動物プランクトン多様性が増加する可能性を調べたところ、その仮説を支持する結果が得られた。ただし湛水時期の遅い水田は、そうでない水田よりも水田雑草が多く、水田雑草を基質として利用する微小甲殻類が出現した結果、多様性が増加していた。従って、湛水時期の効果と水田雑草の効果とを区別することはできなかった。
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