鹿島、久慈川、そして土浦のネットワークカメラについては、自動撮影が行なわれ、特に土浦のカメラについては、鹿島と同様、小型サーバーを直結し、Wifi通信によるコマ落ちがおこらないシステムに変更した。鹿島のデータについては、非AI的手法で個体数推定を行なうアルゴリズムを開発し、第68回日本生態学会大会(岡山オンライン)にてポスター発表を行なった。 minimal Boidのアルゴリズムについては、Sony Interactive Entertainment Inc.のTOIOに実装し、TOIO SDK for Unityを使ったバーチャルな世界と、実際にTOIOにアルゴリズムを適用した場合の2通りについて、群の構築とリーダーの誘導を実現することが出来た。オリジナルのminimal Boidのアルゴリズムに、この実世界での実装も加えて、現在論文を執筆中である。 訪花飛行経路からマルハナバチの巣場所を推定するアルゴリズム(Dumbledore)については、オリジナル版とは別に、自前のサーバーで運用できるように、RのShinyライブラリを使ったバージョンを作成した。春先のコマルハナバチの調査では、実在する巣の1つを当てることが出来た。一方、晩夏のトラマルハナバチについては、気温の高さと調査地におけるネットワークの不安定さにより、思ったような成果は得られなかった。現在、春先の野外データを使って、論文を執筆中である。 新たに実験室内のSwarm現象として、マメゾウムシの幼虫競争と成虫期の繁殖干渉との関係を明らかにするために、NetLogoを使ってリアリステックなIndividual-based modelを構築し、その吐き出すデータに対してEmpirical Dynamic Modelを適用し、因果解析を行い、第68回日本生態学会大会(岡山オンライン)にてポスター発表を行なった。
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