研究課題/領域番号 |
18K06414
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
村松 大輔 京都大学, 野生動物研究センター, 研究員 (80635417)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ハクセンシオマネキ / 闘争 / 野外実験 / ブラフ / いかさま |
研究実績の概要 |
次に詳しく示す通り、2018年度の雇用形態および科研費のルールにより、初年度の野外調査は実現しなかった。そのため、当該年度は関連分野の情報収集や機材の入手および調査計画の調整のみを行った。その過程で、シオマネキ類の闘争をテーマにして精力的に研究を続けている研究者と知り合う機会があり、彼女との共同研究について話し合いを進めている。現在、当該博士は日本学術振興会の外国人特別研究員として日本でハクセンシオマネキの研究を行うための申請をしているが、これが実現すれば、研究代表者である村松の研究と相補的な内容の研究が実現し、より大きなテーマにつなげることが可能となる。2019年度、2020年度には村松の野外調査も開始するため、より緊密な連携を通じて研究を進めていく計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2018年度は研究代表者である村松がプロジェクト研究員として時給で雇用されていたため、次の2点 (1)時給で雇用されている間はプロジェクト専任義務がある (2)科研費は何らかの経費で雇用されている期間のみ執行可能 を両立できず、科研費による野外調査を実行することが叶わなかった。そのため、文献収集や機材の調達・調整を優先して行ったが、野外調査に関しては当初の計画から遅れる結果となった。2019年度に異動となり、現在は年俸制の特任准教授として雇用されているため、科研費による出張が可能である。そのため、担当講義のない期間は中長期の出張もでき、野外調査の遅れを取り戻すことが可能である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画では、初年度である2018年に実験処理をしていない個体どうしの自然な闘争を観察・記録し、2019年度・2020年度には実験的にハサミの先を光硬化樹脂でつないで直接闘争を行うことができないように操作した個体の闘争を観察する予定であった。2018年度の野外調査は実行に移せなかったものの、本研究は野外で自然に起こるオスどうしの闘争を対象とした調査であるため、ハサミの先を樹脂でつなぐ実験処理を多くの個体に行ったとしても、未処理個体どうしの闘争も同じ時期に観察可能だと考えられる。そのため、当初の予定通り2019年度はハサミの先を光硬化樹脂でつなぐ処理を行い、それらの個体に加え、未処理個体どうしの闘争も観察・記録する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2018年度の職務上の制約により科研費を使用した出張を行うことができず、野外調査が実行できなかった。そのため、2018年度の旅費として計上した経費を2019年度以降に回し、遅れを取り戻す計画である。研究代表者が移動になり、年俸制の職に就いたため、2019年度以降は科研費による出張が可能である。
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