研究課題
基盤研究(C)
本研究では、新しいイミノ糖・チオ糖の合成について検討した。イミノ糖の研究では、ジフェニルジセレニドを用いた環化反応、複数の金属触媒を用いる方法、キラルプール法など複数の方法で新たなイミノ糖誘導体を合成を検討した。また、チオ糖の研究では、チオエポキシドからエピスルホニウムイオンを経由する環化反応でチオフラノース誘導体の合成を検討した。さらに、得られた化合物の生物活性を評価して複数の論文に研究成果を発表した。
有機合成化学
学術的意義;これまでに開発されていないイミノ糖・チオ糖の新しい合成法を生み出すことが可能となる。さらにそれらの酵素への影響を解明できる。社会的意義;糖は、エネルギー源となるだけでなく、核酸の構成成分、タンパク質や脂質に含まれる糖鎖として幅広く活用されている。そのため糖の代謝、糖鎖の形成に関与する酵素をコントロールできるイミノ糖・チオ糖を創出することで、これまでに治療薬がない病気の医薬品開発に貢献できる。