日本は急速に高齢化社会に移行しており、アルツハイマー病(AD)患者の増加は国家の基盤を揺るがす社会問題となっている。AβがAD発症の原因物質であると考えられている。最近、AD発症の要因として第三のセクレターゼ経路が報告されている。本研究課題ではβ-セクレターゼ阻害剤を開発するとともに、η-セクレターゼ仮説に基づいた η-セクレターゼ阻害剤を設計・合成する。β-セクレターゼ阻害剤ではすでに強力な低分子型阻害剤を開発しており、研究用試薬として富士フイルム和光純薬㈱より発売している。またη-セクレターゼを用いた阻害活性評価実験で弱いη-セクレターゼ阻害活性がある化合物を見出した。
|