研究実績の概要 |
本研究課題の目的である生体内微細構造の長期的可視化を実現するために、本年度も継続して低毒性かつ高精細なイメージングを実現する顕微技術開発、生物学応用研究を実施した。 まず、高速撮像による低毒性イメージング手法である多点走査型二光子励起顕微鏡法について、新規ネオジミウムファイバレーザー光源をシステムに導入することにより、通常のモードロックチタンサファイヤレーザー光源よりも 30 倍高輝度な緑系発色団のイメージングを達成した。本成果については原著論文を第一著者、責任著者として発表した (K. Otomo et al., Biochem, Biophys. Res. Commun. (2020))。また、本法をモデル植物の葉における細胞小器官のライブイメージングにも応用し、成果として原著論文を発表した (S. Nakamura et al., Plant Cell Physiol. (2020))。 さらに、関連要素技術として、補償光学技術、ナノ薄膜の生体イメージング応用、深層学習による多細胞自動追跡プログラムの応用を行い、それぞれについて原著論文を発表した (K. Yamaguchi et al., PLOS ONE (2020); K. Yamaguchi et al., ACS Omega, (2020); T. Takahashi et al., iScience (2020); W. Chentao et al., eLife (2020))。
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