本研究では,疾患に関わるキナーゼ変異とリン酸化状態の関連をPhos-tag電気泳動を用いて解析した。MEK1キナーゼの点変異は,ある種の孤発性ガンの悪性度と関係し,抗がん剤耐性に関わる点変異も報告されている。本研究では15種の点変異について,細胞内リン酸化状態をPhos-tag解析した。この結果,Phos-tag解析は,ガンとリン酸化状態の相関,キナーゼ活性の変化や薬剤の有効性の予測などに有効であることが示された。 また,これまでの研究において蓄積したタンパク質のPhos-tag電気泳動解析データを(http://phostag.hiroshima-u.ac.jp)公開するサイトを開設した。
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