薬の開発には膨大な費用と期間が必要であり、その効率化が強く求められている。本研究では、その効率化を目指して、コンピュータを利用した化合物の自由エネルギー変化(どの程度強く標的と相互作用するかの指標の1つ)の予測手法を考案し、その適用範囲の検証を行った。本研究では、HIVプロテアーゼなどについて検討した。まず、コンピュータにより得られた計算値と既知の実験値とを比較し、この予測手法が適用できるかを検討した。その結果、化合物を適切な基準で分類することで、適用可能性が示された。次に、計算結果から予測式を構築したところ、まずまずの誤差範囲で自由エネルギー変化の予測を行うことができた。
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