現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成30度実施予定の実験項目には,本プロジェクトの中心として機能するグルタチオンペルオキシダーゼ様活性の活性素子化合物1-oxo-hexadecyl-seleno-L-cysteine-methyl-Se-yl-S-L-penicillamine methyl ester(OHSeP)とOHSeP/PC混合リポソームの調製を掲げていた。これらの実験項目については,OHSePの合成原料となる試薬類の入手が滞ったため当初は平成30年度に実施する予定であったがやや遅れていた。そこで,令和1年度(平成31年度)は試薬類も入手することができたので,遅延した進捗状況の改善に努めた。まず,既発表の論文(ACS Omega, 1, 58-65, 2016およびMetallomics, 3, 702-709, 2011, Bioconjugate Chemistry, 19, 1831-1839, 2008)を参考にして,OHSePの合成を遂行することができた。続いて,OHSePおよび飽和アシル鎖を有するPC(水素添加),コレステロール(Chol)を使ったOHSeP/PCおよびOHSeP/PC/Chol混合リポソームの調製も実施することができた。さらに,培養がん細胞を使ったOHSeP/PC混合リポソームの生物活性の予備検討も実施することができた。しかしながら,平成31年度に開始することを計画していた担がんマウスを用いたインビボでのOHSeP/PC混合リポソームの生物活性の評価に着手するまでには至らなかった。したがって,申請書記載の,当初の予定からはやや遅れることになった。
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