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2020 年度 研究成果報告書

プロトンポンプが関与するオルガネラ輸送の原理の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06661
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関岩手医科大学

研究代表者

中西 真弓  岩手医科大学, 薬学部, 教授 (20270506)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード液胞型ATPase / V-ATPase / 分泌リソソーム / オルガネラ輸送 / Rab7 / 破骨細胞 / 骨吸収 / 酸性環境
研究成果の概要

本研究は、オルガネラ輸送におけるV-ATPaseのaイソフォームの機能の解明を目指した。破骨細胞は骨吸収するためにリソソーム酵素を分泌する。分泌リソソームの細胞内輸送に際して、a3イソフォームがリソソーム輸送因子であるRab7とその活性化因子をリソソームへリクルートすること、リクルートにはV-ATPaseが形成する酸性環境が重要であることを示した。このa3の機能は、強制発現したa1及びa2により部分的に相補された。また、大理石病患者由来の変異a3の機能を解析した。さらに、a2がインスリン顆粒の輸送因子であるRab27と結合することを見出し、a2がインスリン顆粒の輸送に関与することを示唆した。

自由記述の分野

生化学、細胞生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

オルガネラ輸送因子をリクルートする機構には不明な点が多い。我々は、V-ATPaseのa3イソフォームが、破骨細胞の分泌リソソームにおいてRab7のリクルーターとなり輸送を開始する機構を解明した。これは、プロトンポンプがリクルーターとしても機能するという発見であり、オルガネラ輸送の研究に対して新たな切り口を与えた。さらに、a2がRab27と結合してインスリン顆粒の輸送に関与することを示唆する結果も得ており、V-ATPaseの構造的多様性がオルガネラ輸送を制御するという原理の提唱に至った。この成果は、骨代謝異常症やインスリン分泌不全の治療法開発につながる基礎的知識基盤となるため社会的意義も大きい。

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公開日: 2022-01-27  

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