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2020 年度 研究成果報告書

学習臨界期を開く甲状腺ホルモンが制御するアクチンダイナミクス

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06667
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
研究機関帝京大学

研究代表者

山口 真二  帝京大学, 薬学部, 教授 (60398740)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード刷り込み / 記憶 / 甲状腺ホルモン / アクチン
研究成果の概要

ある種の学習は、生後の限られた臨界期にしか習得できない。ニワトリヒナを用いて、孵化後2,3日に限られる刷り込み学習の臨界期を開く因子が、甲状腺ホルモン(T3)であることを発見した。一方、アクチン重合因子の活性阻害剤が、T3と同様に臨界期を開くことを見出した。このことから、T3が作用すると、神経微細構造でのアクチン重合状態が変化しているのではないかと考えられた。2光子起レーザ走型微鏡を用い、ヒナを生かしたまま大脳の神微細構造を解析した。その結果、T3投与後1-3時間では、神経細胞 のアクチンフィラメントの重合を解除し、 重合の進んだスパインの割合が増加することが明らかとなった。

自由記述の分野

神経科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

ある種の学習は、生後の限られた臨界期又は感受性期と呼ばれる時期にしか習得できない。刷り込み学習はその典型例である。臨界期が閉じたヒナに、T3を注射すると、再び臨界期が開く。本研究では、T3が学習臨界期を開く分子機構の解明を試みた。そして、薬理学的にアクチン重合因子の活性阻害剤が、T3と同様に臨界期を開くことを見出した。このことから、T3が作用すると、神経微細構造でのアクチン重合状態が変化しているのではないかと考えられた。T3がヒナの脳内の神経細胞に作用し、刷り込み記憶を成立させるためには、神経細胞のアクチンダイナミックスを一過的に再編成することが必要であることを示唆している。

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公開日: 2022-01-27  

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