ピルフェニドンやニンテダニブなどの治療薬は存在するが、有効性を示さない患者が存在することや副作用を誘発することなどから、IPFに対する新規治療薬の開発が望まれている。本研究で用いた候補化合物は、肺線維症に対して既存治療薬より優れた有効性を発揮し、副作用を起こしにくいことを動物モデルを用いて明らかにした。このように本研究では、難病であるIPF対して安全で有効な候補化合物を発見しており、臨床的な意義が大きいと考えている。また、本研究では、候補化合物が線維芽細胞選択的に作用するターゲット候補を発見しているので、今後のIPF治療薬開発における一助となるのではないかと考えている。
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