スギ花粉粒子内に(1→3)-β-D-グルカンが潜在することを示し、花粉BG含量および構造的特徴を解析した。花粉中のBGは、真菌細胞壁BGとは異なり(1→6)-分岐構造は僅かであり、直鎖状(1→3)-β-D-グルカンの存在が示唆された。花粉β-グルカンは自然免疫系受容体タンパク質に結合し、哺乳動物のDectin-1にも作用し樹状細胞やDectin-1遺伝子導入細胞株を活性化することが明らかとなった。このDectin-1反応性が花粉症の発症原因であるアレルゲン特異的IgE産生に関わることも明らかとなった。
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