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2019 年度 実施状況報告書

モレキュラーネットワーキングを活用した神経幹細胞分化誘導調節リード化合物の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18K06727
研究機関徳島文理大学

研究代表者

久保 美和  徳島文理大学, 薬学部, 准教授 (00330754)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード神経栄養因子
研究実績の概要

本年度は,植物ライブラリーから見いだしたGmelina arboreaの化学成分研究を行った。ブラインシュリンプテストBSTを1次スクリーニングとして活用し,活性を指標に活性物質の探索を行った結果,約20種類のプレニルクマリンを単離することができた。BSTを行い,活性を示した3種についてPC12細胞を用いた神経栄養因子様活性を調べたところ,2種がNGF非存在下,分化誘導活性およびNGF存在下突起伸展促進活性を示した。また,G.arboreaのMeOH抽出物のLC-MSMSを測定し,モレキュラーネットワークMNを作成した。MNに単離化合物のLC-MSMSデータをマッピングし,メタボロミクス解析を行っている。また,神経幹細胞MEB5のスクリーニング方法の簡素化を検討した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究はLC-MSMSを活用した天然物メタボロミクス が鍵となっている。よって,最適なLC-MSMSの分析条件が定まらない限り,前には進まない。当初計画してい たライブラリーのメタボロミクス 解析があまりできていないので,計画よりはやや遅れれいる。年度の終盤に共通機器として新たに高感度のLC-MSMSが設置されたため,最適条件を検討し,ようやくメタボロミクスを開始できる状況となった。次年度は遅れを回復できるものと見ている。

今後の研究の推進方策

申請者が確立したマウス神経幹細胞MEB5細胞を用いてスクリーニングを行い,抽出物ライブラ リーの神経幹細胞の分化誘導促進活性の有無を調べる。活性評価は,顕微鏡画像解析により行っていたが,効率性を向上させるため,フローサイトメーターを用 いた定量的評価方法への改良を引き続き検討する。培養方法は簡素化できているものの,一定の技術の習得が必要なため,より簡便な方法への改良も模索する。活性データとMS/MSデータを統合し,植物抽出物ライブラリーに含まれる特定のニューロンサブタイプ(神経細胞,ア ストロサイト)への分化誘導促進物質情報を可視化したモレキュラーネットワーキングプロファイルを構築し,活性物質のハイスループットアイソレーションへ発展させる。

次年度使用額が生じた理由

細胞の新規購入を計画していたが,コロナウイルス蔓延のため研究の中断を余儀なくされたため。
来年度,細胞培養などの消耗品購入に充てる計画である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Taxonomically Informed Scoring Enhances Confidence in Natural Products Annotation.2019

    • 著者名/発表者名
      A. Rutz, M. Dounoue-Kubo, S. Ollivier, J. Bission, M. Saesong, S. N. Ebrahimi, K. Ingkaninan, J.-L. Wolfender, P.-M. Allard.
    • 雑誌名

      Front. Plant. Sci

      巻: 10 ページ: 1329

    • DOI

      https://doi.org/10.3389/fpls.2019.01329

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Metabolomics strategies for the dereplication of polyphenols and other metabolites in complex natural extracts2019

    • 著者名/発表者名
      J.-L. Wolfender, P.-M. Allard, M. Kubo, E. F. Queiroz
    • 雑誌名

      Recent Advances in Polyphenol Research

      巻: 6 ページ: 183-205

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] 殺ブラインシュリンプ活性を有するミャンマー産植物Gmelina arboreaの化学成分研究2019

    • 著者名/発表者名
      入交諒,川田美都紀,松野倫代,幾井康仁,原田研一,久保美和,水上元,福山愛保
    • 学会等名
      第63回香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会
  • [学会発表] PRIORITIZATION OF HIGH-VALUE NATURAL PRODUCTS FROM A LARGE CHEMO-DIVERSE PLANT EXTRACTS COLLECTION: A FOCUS ON STRUCTURAL NOVELTY2019

    • 著者名/発表者名
      Luis Quiros-Guerrero, Arnaud Gaudry, Adriano Rutz, Miwa Dounoue, Marcel Kaiser, Emerson Ferreira Queiroz, Laurence Marcourt, Bruno David, Jean-Luc Wolfender, Pierre-Marie Allard
    • 学会等名
      GA2019
    • 国際学会
  • [学会発表] Taxonomically informed metabolite annotation2019

    • 著者名/発表者名
      Adriano Rutz, Miwa Dounoue-Kubo, Simon Ollivier, Jonathan Bisson, Mohsen Bagheri, Tongchai Saesong, Samad Nejad Ebrahimi, Kornkanok Ingkaninan, Jean-Luc Wolfender, Pierre-Marie Allard
    • 学会等名
      GA2019
    • 国際学会
  • [学会発表] MULTI-INFORMATIVE BIOACTIVITY-BASED MOLECULAR NETWORKING OF A LARGE CHEMODIVERSE PLANT COLLECTION ALLOWS EFFICIENT IDENTIFICATION OF TRYPANOCIDAL NATURAL PRODUCTS2019

    • 著者名/発表者名
      Arnaud Gaudry, Luis Manuel Quiros Guerrero, Adriano Rutz, Miwa Dounoue, Marcel Kaiser, Bruno David, Emerson Ferreira Queiroz, Laurence Marcourt, Jean-Luc Wolfender, Pierre-Marie Allard
    • 学会等名
      GA2019
    • 国際学会
  • [備考] 徳島文理大学薬学部薬品物理化学教室

    • URL

      http://p.bunri-u.ac.jp/lab02/fukuyama/index.htm

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公開日: 2021-01-27  

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