研究課題
本年度は,引き続き,植物ライブラリーから見いだしたGmelina arboreaの化学成分研究を行った。ブラインシュリンプテストBSTを1次スクリーニングとして活用し,活性 を指標に活性物質の探索を行った結果,約20種類のプレニルクマリンを単離することができた。BSTを行い,活性を示した3種についてPC12細胞を用いた神経栄養 因子様活性を調べたところ,2種がNGF非存在下,分化誘導活性およびNGF存在下突起伸展促進活性を示した。また,G.arboreaのMeOH抽出物のLC-MSMSを測定し, モレキュラーネットワークMNを作成した。MNに単離化合物のLC-MSMSデータをマッピングし,メタボロミクス解析を行ったところ,活性物質を含むクラスターと,活性を示さなかったクラスターに分類することができ,MNが活性物質の予測や類似化合物の効率的な探索に有用なツールとなることが分かった。また,ゼブラフィッシュを用いた抗痙攣作用を示す天然物由来活性成分を探索するための,簡便なスクリーニング系を確立した。植物ライスラリーをスクリーニングした結果,ジャワショウガのメタノールエキスが抗痙攣作用を有することを見出し,その活性成分を探索した。モレキュラーネットワーク解析と活性を指標に,活性成分を探索した結果,フェニルブテノイド二量体であるバングレンが抗痙攣作用を示すことが分かった。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (4件)
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