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2021 年度 実績報告書

適正使用を志向したがん化学療法に伴う副作用に対する漢方方剤の個別化治療への展開

研究課題

研究課題/領域番号 18K06752
研究機関福山大学

研究代表者

佐藤 雄己  福山大学, 薬学部, 教授 (00570087)

研究分担者 伊東 弘樹  大分大学, 医学部, 教授 (50420641)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード漢方方剤 / 消化管機能異常 / 神経内分泌ペプチド / がん化学療法
研究実績の概要

2021年度は、2020年度に引き続き消化管運動と神経内分泌ペプチドとの関連性を明らかにするため,漢方方剤の使用していない担がん患者30名について,経時的に採血を行い(術後1日目、3日目、7日目の計3ポイント),血漿中神経内分泌ペプチド(acylghrelin desacylghrelin,motilin,substance P,nesfatin-1)を酵素免疫測定法にて測定を行った.その結果,消化管運動(腸動・排便等)が認められた患者では認められなかった患者に比較して,血漿中acylghrelinおよびmotilin濃度が有意に増加していた.さらにacylghrelin/desacylghrelin比と血中エステラーゼ濃度も有意に低下していることが明らかとなった.この結果より,血漿中acylghrelinとmotilinの挙動解析が腸管運動の指標となりうる可能性が示唆された.漢方方剤(大建中湯,六君子湯)が投与されたがん化学療法実施患者について,化学療法実施前(day1), day3, 5, 8の早朝に採血を行い,血漿中神経内分泌ペプチド濃度を測定した.対照群として,すでに血漿中神経内分泌ペプチド濃度測定が終了した患者(漢方方剤非投与群)10名のデータとの比較を行い,副作用(血液毒性、非血液毒性)発現状況および漢方方剤の効果を検証した.その結果,漢方方剤により影響する神経内分泌ペプチドは異なること,そして各漢方方剤の効果と神経内分泌ペプチドが有意に関係していることを明らかにした.以上の結果により,がん患者への治療において漢方方剤を選択するうえで血漿中神経内分泌ペプチドの挙動解析が有用であることが明らかとなった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Changes of plasma gastrointestinal peptides after otolaryngological surgery: A prospective observation study in patients with head and neck disorders2021

    • 著者名/発表者名
      Takenaka R, Goto K, Yasuda N, Miyake M, Michihara A, Handa(Nagatsuka) Y, Sato Y
    • 雑誌名

      Curr. Top. Pept. Protein Res.

      巻: 22 ページ: 59-65

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 集中治療を要する術後患者における消化管ペプチドと消化管機能の関係2022

    • 著者名/発表者名
      竹中隆一,後藤孝治,安田 則久,佐藤雄己,坂本照夫,重光修
    • 学会等名
      第49回日本集中治療医学会学術集会
  • [学会発表] 酵素免疫測定法による新規血漿中生理活性ペプチド濃度測定系の開発と食道がん患者への適用性2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤雄己
    • 学会等名
      KMSメディカル・アーク2021 with MTO

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公開日: 2022-12-28  

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