研究課題/領域番号 |
18K06754
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
菊池 千草 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (20444987)
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研究分担者 |
鈴木 匡 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (20555081)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 健康サポート薬局 / ロコモティブシンドローム / 健康寿命の延伸 / 介護予防 / 地域包括ケア |
研究実績の概要 |
健康寿命の延伸に関して薬局への期待は大きい。平成28年より健康サポート薬局制度が開始された。薬局での健康サポート業務を確立し、その効果を科学的に検証することが喫緊の課題である。本研究の目的は薬局での新しい健康サポート業務としての継続したロコモティブシンドローム(ロコモ)予防活動の効果を明らかにし、薬局業務を科学的に検証することである。効果は地域住民の身体的機能と薬局活用状況により測定する。 今年度は1店の薬局の参加が決まり、昨年度に参加が決まった薬局と合わせ合計10店の薬局で研究を実施した。コントロール群には56名が同意し、介入群には18名が同意した。同意したものの内訳は男性37名、女性37名であった。合計74名に、血流、立ち上がりテスト、2ステップテスト、ロコモ25、下肢伸展力、SF-8、開眼片足立ち測定を実施した。その結果、ロコモ度は無しが19名、1は53名、2は10名であった。選択基準を満たしたコントロール群34症例と介入群11症例を登録した。介入群の11名にはロコトレを指導し、1か月に1回、薬局に来店してもらい、薬剤師はロコトレのチェックを行った。 2019年度中にコントロール群16名、介入群9名が6か月後のすべての測定を終了した。コントロール群は男性4名、女性12名、介入群は男性4名、女性5名であった。コントロール群では16例中1例がロコモ度改善、2例が悪化、その他は変化が認められなかった。介入群では、11例中、4例がロコモ度改善、2例が悪化、その他は変化が認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コントロール群はすでに登録数が目標症例数を超えた。COVID-19拡大の影響により、研究を4か月間休止した。その結果、プロトコールから外れた被験者2名が脱落することとなった。本研究は高齢者を被験者としているため、研究休止は妥当な判断と考えている。目標症例数には達したものの今後も予断を許さない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2020年6月より研究を再開した。被験者募集を再開し、研究を実施していく。研究期間内の終了が難しい状況であるため研究参加薬局を追加する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19拡大の影響により、研究を4か月間休止したことによる。研究を再開した今年度使用する。
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