研究課題
基盤研究(C)
ポリフェノールは植物が生成する抗酸化物質であり、主に糖と結合した配糖体として存在している。物理化学的な性質に基づく配糖体の組織・細胞移行性は低いと想定されるが、生体において抗炎症作用、抗腫瘍作用など様々な薬理効果を示すことから、配糖体の体内動態には特異的なトランスポーターの関与の可能性が指摘されている。そこで本研究では、配糖体の細胞内取り込みに対する簡便な評価系の構築およびその評価方法を用いた輸送解析を行った。
医療薬学
本研究成果は、生体内におけるポリフェノールの体内動態に特異的なトランスポーターが関与することを示唆するものであり、その分子機構の解明に繋がる基礎的知見を与えるものである。本知見をもとに、配糖体トランスポーター分子を同定することで、配糖体の薬効発現が期待される細胞・組織の特定や組織移行性に優れた配糖体の構造予測などが可能になることが期待される。