研究成果の概要 |
肥満細胞欠損マウスでⅠ型アレルギー誘発による薬物体内動態変動を引き起こすメカニズム解明を試みた。その結果、アレルギー疾患の司令塔、肥満細胞が放出する一酸化窒素が、肝の薬物代謝酵素シトクロムP450(CYP)1A2, 2C, 2E1と3Aを不可逆的に阻害したが、CYP2D6代謝はまったく影響されなかった。このことが、in vivo実験で肝代謝律速型薬物の体内消失を遅延させることが判明した。さらに、血中一酸化窒素濃度の上昇が急性期や慢性期のアレルギー疾患による薬物動態変動を予測できる生体内マーカーに利用できることが示唆された。
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