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2020 年度 研究成果報告書

がん組織血管の透過性増強を基盤とした高分子性抗がん剤の集積増強法に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06773
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分47060:医療薬学関連
研究機関崇城大学

研究代表者

中村 秀明  崇城大学, 薬学部, 講師 (30435151)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードブラジキニン / HPMAポリマー / 抗腫瘍効果 / ナノメディシン
研究成果の概要

本研究では、新規のpH応答性ポリマー結合型ブラジキニン(P-BK)を創製した。P-BKは、血漿ペプチド分解酵素に対して抵抗性を示し、腫瘍組織などの酸性環境においてBKと同等の活性を示すLev-BKを放出した。C26皮下移植がんモデルマウスにP-BKを投与したところ、腫瘍への流入血液量が約1.7倍上昇し、腫瘍への高分子性抗がん剤の蓄積量が約3倍増加した。P-BKと高分子性抗がん剤を併用投与することにより、顕著な副作用を起こすことなく、腫瘍の増殖を有意に抑制し、生存率の延長をもたらした。これらの結果は、P-BKが高分子性抗がん剤の腫瘍集積性を増強できる優れた併用薬であることを示唆している。

自由記述の分野

ドラッグデリバリーシステム

研究成果の学術的意義や社会的意義

我国においては、およそ年間40万人が「がん」を原因として亡くなっており、死因の第一位を占めている。また、抗体医薬品をはじめとする抗がん剤の高額化も医療財政上の大きな問題となってきている。本研究では、「がん病巣」への抗がん剤の集積性を増強する併用薬の創製に取り組むものである。本研究の結果より、本研究で創製したP-BKは、抗がん効果を維持したまま高分子性抗がん剤の投与量を減らす事が可能であることが示唆された。投与量の減少による副作用の減弱にもつながりうるものでもあり、高分子性抗がん剤を用いたがん治療をさらに発展しうる成果につながるものと期待している。

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公開日: 2022-01-27  

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