薬物動態関連遺伝子多型及び炎症反応が、ボリコナゾール(VRCZ)とその代謝であるN-oxide体(VNO)とのレシオ(VNO/VRCZ)及び投与量で補正したVRCZのトラフ濃度(C0h/D)に及ぼす影響について検討した。多変量解析の結果、炎症反応が正常あるいは弱い(CRP < 4.0 mg/dL)患者群では、CYP2C19*1/*1遺伝子多型及びプレグナンX受容体遺伝子多型(NR1I2 rs3814057 C/C)が、VNO/VRCZ及びC0h/Dに影響を及ぼす独立因子であった。一方、炎症反応が強い(CRP ≧ 4.0 mg/dL)患者群では、これらの遺伝子多型の影響は認められなかった。
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