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2018 年度 実施状況報告書

血液でアルツハイマー病を超早期に診断する

研究課題

研究課題/領域番号 18K06787
研究機関長崎大学

研究代表者

城谷 圭朗  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(薬学系), 准教授 (20322696)

研究分担者 大槻 純男  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (60323036)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードアルツハイマー病 / バイオマーカー / 糖鎖 / 神経細胞 / iPS細胞
研究実績の概要

アルツハイマー病の早期バイオマーカー候補を得るため、iPS細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清のプロテオミクスを行うことを計画している。これにより臨床検体の血液や脳脊髄液でプロテオミクスを行うよりも環境因子などの個人差の影響を排除することが可能である。これまでの我々の研究によりiPS細胞由来神経細胞の培養上清にはヒトの脳脊髄液のタンパク質が存在していることを示してきたからである(Shirotaniら、J. Biochemistry, 162, 391 (2017))。また本研究の特徴として、我々が明らかにしてきた脳特異的な糖鎖を持つ糖タンパク質をiPS細胞由来神経細胞の培養上清から精製することを考えている。まず培養上清中に脳特異的な糖鎖を持つ糖タンパク質が存在するかどうかを調べるため、いくつかのレクチン(Futakawaら、Neurobiology of Aging, 33, 1807 (2012)を参考にした)を用いたレクチンブロットを行った。その結果iPS 細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清にはPHA(E)およびWGAレクチンと結合する糖タンパク質が存在することが明らかになった。これよりiPS 細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清にも脳特異的糖鎖を持つ糖タンパク質が存在することが示唆された。一方で、脳特異的糖鎖に結合するもう一つのUDAレクチンでは培養上清に結合するタンパク質が検出できなかった。これはUDAレクチンの検出感度の低いためだと思われるので実験条件の最適化を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

iPS 細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清にも脳特異的糖鎖を持つ糖タンパク質が存在することが複数のレクチンにより示唆されたため。

今後の研究の推進方策

UDAによるレクチンブロットの最適化を行い、iPS 細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清中にUDAと結合するタンパク質があるかどうかを明らかにする。次に、脳特異的レクチンを用いてiPS 細胞から分化誘導した神経細胞の培養上清の糖タンパク質を精製し、質量分析により候補タンパク質の同定を行う。また、ヒト血液中に神経細胞由来のエクソソームが存在するかどうかを調べる。存在する場合にはそのエクソソーム表面に脳特異的糖鎖を持つレクチンに結合する膜タンパク質があるかどうかを調べる。

次年度使用額が生じた理由

研究に必要な消耗品はこれまでに購入したもので代替可能であったため、余計な支出を抑えることができた。また実験もスムーズに進んだため、実験条件の最適化にかける予算が比較的少なくてすんだため。今年度はレクチンによる糖タンパク質の精製やエクソソームの精製などを行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] βアミロイド 起源2018

    • 著者名/発表者名
      城谷圭朗、岩田修永
    • 雑誌名

      CLINICAL NEUROSCIENCE

      巻: 37 ページ: 56-58

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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