2017年~2019年に東京都多摩地域に位置する11病院、2013年から2017年に日本各地の20皮膚科クリニックにおいて分離されたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)を解析し、以下のことを明らかにした。 強力な白血球破壊毒素Panton-Valentine leukocidin(PVL)を産生する強毒型MRSAの遺伝子型を決定したところ、非常に多様性に富んだ菌株が海外から流入していることが明らかとなった。このうち、家畜関連MRSAとして問題となっている遺伝子型の菌株を本邦で初めて同定した。さらに、市中の皮膚感染症患者において、PVL陽性MRSAの分離率が上昇していることを明らかにした。
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