研究課題/領域番号 |
18K06801
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
永松 正 名城大学, 薬学部, 教授 (70103265)
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研究分担者 |
早川 伸樹 名城大学, 薬学部, 教授 (40340252)
水野 智博 名城大学, 薬学部, 助教 (40711669) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 糖尿病性腎症 / AGEs / 凝集アルブミン / ネフリン / ポドシン / ポドサイト / メサンギウム細胞 |
研究実績の概要 |
健常者2名、腎症を発症していない糖尿病者1名の血清をゲル濾過カラムを用いて解析した。いずれの血清も280nmの吸収パターンにおいてT70~90分でのピークは認められなかった。抗HSA抗体を用いたELISAでの検討でもACAA様凝集タンパクはバックグラウンド程度であった。メサンギウム細胞(MCs)にコレステロール存在下で調製したAGE化した凝集アルブミン(ACAA)を取り込ませ培養した培養液を回収し、スピンカラムを用いてACAAを除去したConditinal Mediumをポドサイト実験に用いた。ポドサイトでのネフリン、ポドシン、シナプトポジンの発現を免疫蛍光法、RT-PCR、western blotting (WT)で解析した。RT-PCRでいずれのmRNAの発現を確認した。しかし、免疫蛍光法やWTでは検出できなかった。培養液に800 unit/mLのヘパリンを添加するとネフリンmRNAの発現が3倍以上増加した。ヘパリン処置したポドサイトを抗ネフリン抗体、抗ポドシン抗体、Hoechst 33342で染色して蛍光顕微鏡で観察した。その結果、ネフリンの発現が増加した。しかし、ポドシンの発現は不変であった。さらに、Conditional Medium、ACAAと同じ濃度のヒト血清アルブミンをMCsに取り込ませて調製したControl Mediumでポドサイトを培養した。通常の培養液で培養したポドサイトが80%以上のコンフルエントになるのに対して、実験ポドサイトは20%以下のコンフルエントであった。Conditional Mediumの濃度を連続希釈し、培養細胞数を5000個/wellに増加してRT-PCRでGAPDH mRNAの相対発現率で検討した結果、4倍希釈Conditional Mediumが実験には適切であることを見出した。
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