開口分泌小胞は細胞内の様々な物質を細胞外へ分泌するのみならず、細胞間および遠隔組織への情報伝達の手段として機能する。一方で細胞遊走、細胞周期、アポトーシス、細胞間接着などの細胞内の機能にも重要な役割を担うことが明らかとなりつつある。 今回の研究において、開口分泌小胞の構成要素の1つであるSec6が、タンパク質脱リン酸化酵素であるPP2Aの複合体形成に大きく関与し、その結果p90RSK、GSK3betaのタンパク質脱リン酸化に関わることを明らかにした。細胞内でのある特定タンパク質の脱リン酸化は細胞内シグナル伝達の重要な要素であることから、Sec6が様々な疾患に関わる可能性が示唆された。
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