ポリプテルスの側線感丘および側線鱗の形成に寄与する神経堤細胞は背側経路を通ることを明らかにした。そこで背側経路を遮断する目的で神経堤の外側に絶縁フィルムを挿入する微細手術を行い、移動する神経堤細胞の動態について分子マーカーを用いて調べたところ、背側経路の神経堤細胞の移動を遮断することに成功した。 実験上の改良点として、背側経路を通る神経堤細胞に発現するMitf遺伝子の調節領域にEGFPを繋いだTol2遺伝子移動コンストラクトを作製し、これを予め胚に発現させておくことで、術後に実験をしなくても移動する神経堤細胞を可視化することができるようになり、より大きな個体になるまで育てても観察が容易になった。
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