研究課題/領域番号 |
18K06889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山本 靖彦 金沢大学, 医学系, 教授 (20313637)
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研究分担者 |
棟居 聖一 金沢大学, 医学系, 助教 (10399040)
原島 愛 金沢大学, 医学系, 助教 (50705522)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | オキシトシン / 血液脳関門 / RAGE / 子育て / 愛情 |
研究成果の概要 |
社会性行動に必要な愛情ホルモン・オキシトシン(OT)が中枢神経作用を発揮するには、末梢循環血中から血液脳関門(blood-brain barrier, BBB)を通過し、脳内へ移行することが必要である。本研究により、これまで不明であったOTの脳内移行発揮に関わる分子装置がはじめて明らかになった。具体的には、BBBを構成する脳血管内皮細胞上に存在するRAGE(receptor for advanced glycation end-products)がOTと直接結合し、その役割を果たしていた。さらに、母親マウスの子育て養育行動についてもOTと脳血管内皮細胞上のRAGEが必須であることが分かった。
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自由記述の分野 |
生化学、分子生物学、内分泌学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、“母子の絆”や“愛情”の分子基盤の理解に繋がり、独自性と創造性に富む学術的にもユニークなものである。また、脳内に入りにくい薬剤を中枢神経系で作用させることができるドラッグデリバリー装置としての応用が可能である。さらに、自閉症スペクトラム障害を含む、統合失調症や反応性愛着障害などの精神疾患に対する新たな治療手段の開発を提供することにもなり得る。育児放棄、虐待などの今日の少子化時代において深刻化する社会問題の解決の一助になる可能性も秘めており、学術的意義に加え社会的意義も極めて高い。
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