研究課題/領域番号 |
18K06903
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研究機関 | 同志社女子大学 |
研究代表者 |
間下 雅士 同志社女子大学, 薬学部, 助教 (30738886)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ADP-リボシル化反応 / 細胞膜修復 |
研究実績の概要 |
ADP-リボシル化反応は、タンパク質の翻訳後修飾の一つであり、ARTによるモノADP-リボシル化とPARPによるポリADP-リボシル化に大別される。本研究は、ARTおよびPARPによるADP-リボシル化反応が細胞膜修復に与える影響を調べることを目的とする。 ① モノADP-リボシル化修飾酵素ART1および細胞膜修復酵素MG53は、筋肉細胞に特異的に発現する。非筋細胞であるHEK細胞においてART1およびMG53の過剰発現は、MG53をモノADP-リボシル化させた。加えて、MG53およびART1の過剰発現は、ストレプトリジン-Oによる細胞膜損傷を抑制した。これらの結果からART1によるMG53のモノADP-リボシル化修飾は、細胞膜損傷を抑制するもしくは細胞膜修復を促進することが示唆された。また、MG53のみを発現させたHEK細胞においてもMG53はモノADP-リボシル化された。このことは、MG53は、ART1以外のタンパク質によってもADP-リボシル化修飾を受けることが明らかとなった。 ② スクラッチアッセイによる細胞膜損傷により細胞膜損傷部周辺においてポリADP-リボシル化反応が亢進した。加えて、ポリADP-リボシル化修飾酵素PARP阻害剤は、スクラッチアッセイによる細胞膜損傷後の細胞膜修復を抑制した。これらの結果から、PARPによるポリADP-リボシル化修飾反応は、細胞膜修復に関与することが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究概要の部分でも述べたように、モノおよびポリADP-リボシル化反応はそれぞれ細胞膜修復に関与することを明らかにした。細胞膜修復に関与するPARPおよび標的タンパク質は特定することが出来なかったため、次年度の目標とする。
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今後の研究の推進方策 |
① ART1によるMG53のモノADP-リボシル化修飾が、MG53の細胞内局在や相互作用に影響を及ぼすか検討する。 ② 細胞膜修復に関与するPARPおよびポリADP-リボシル化の標的タンパク質を特定する。PARPは、17種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なる活性および細胞内局在を示す。免疫沈降法およびプルダウンアッセイなどを用いて上記のタンパク質を特定していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
物品費で使用しきれなかったため。
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