細胞膜の破綻は、様々な病態時に生じ細胞死に直結する。従って、細胞膜修復機構は、生体の恒常性維持に重要な役割を持つ。ADP-リボシル化修飾反応は、ポリADP-リボースポリメラーゼ (PARP) などのADP-リボシル化修飾酵素がNAD+のADP-リボシル基を標的タンパク質に付加する反応である。 本研究により、細胞膜に損傷を与えるとPARPファミリーの初期メンバーであるPARP1が活性化し損傷領域でポリADP-リボシル化修飾が促進した。PAPR阻害薬やshRNAによるPARP1の発現抑制は、細胞膜修復を抑制した。これらの結果から、PARP1が細胞膜損傷後の細胞膜修復に寄与することが明らかとなった。
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