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2021 年度 研究成果報告書

T細胞の分化・機能における脂質の役割

研究課題

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研究課題/領域番号 18K06923
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分48040:医化学関連
研究機関順天堂大学

研究代表者

佐伯 和子  順天堂大学, 医学部, 准教授 (00553273)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードT細胞分化 / 脂質代謝 / 脂肪酸 / マウス病態モデル
研究成果の概要

ナイーブCD4陽性T細胞がヘルパーT細胞に分化する過程で、中性脂質の貯蔵量や膜脂質の組成を大きく変化させることを見いだした。細胞内寄生細菌の排除や細胞性免疫に寄与するTh1細胞では、解糖系酵素群とトリアシルグリセロール合成に関わる酵素の遺伝子発現が亢進しており、グルコースを材料として生成された中性脂質が顕著に蓄積した。また、蓄積した中性脂質は栄養飢餓時のTh1細胞の生存維持に寄与している可能性が示された。一方、抑制性T細胞ではいくつかの脂肪酸輸送体の発現が亢進することを見いだし、脂肪酸の細胞内取り込みが高いことを明らかにした。

自由記述の分野

脂質生化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、ヘルパーT細胞が分化過程で代謝のパターンを変化させるという報告が相次いでいるが、その多くが親水性代謝物を中心とした解析で、脂質代謝物の解析は遅れている。本研究では、T細胞の分化により貯蔵脂質の量や細胞膜の飽和度が大きく変化していることを明らかにした。特に、抑制性T細胞が細胞外の脂肪酸を積極的に取り込んでいることが明らかとなり、食に含まれる脂質の質が抑制性T細胞の細胞膜の脂質組成にそのまま反映されることが想定される。近年、いくつかの炎症性疾患は増加傾向にあり、本研究の成果が食餌の欧米化と炎症性疾患の関連性を解く手がかりとなることが期待される。

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公開日: 2023-01-30  

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